小田原に移住したときにかかった費用を全公開!
小田原に移住したときにかかった費用を全公開!
2022.1.11もう3年近く前なのでハッキリと覚えてないこともいっぱいありますが、今更振り返ってみようかと。
小田原に移住を検討している方の参考になればと思います。
前提条件
当時39歳、一人暮らし。新宿と四谷の間ぐらいにあるマンションに住んでいました。職場はそこから約1.5kmの千駄ヶ谷にオフィスを借りて、自転車かバスか徒歩で通勤していました。あと、麹町にある会社の役員をやっていたので、週に2回程度、麹町まで通勤していました。
車はナシ、移動は基本的に自転車かタクシー。気が向いたらバスに乗ることはあったけど、電車にはほとんど乗らない。車はタイムズのカーシェアリングをずっと使っていました。まぁちょっと贅沢な部類の生活はしていたと思います。アラフォーの独身IT社長なので、そんなもんかな、と。
新宿で暮らしていたときの自宅マンションからの景色。なかなか贅沢でしょ。さほど高層でもないけど、マンションの最上階で隣室がない、なかなか良い物件でした。
物件を見に行こう
まずは小田原に物件を見に行かなくてはなりません。何度も通うには時間もお金もかかるので、1泊して2日間で見られるだけ物件を見て、そこで決めてしまうことにしました。なので、宿泊費が少しばかりかかります。小田原市内のビジネスホテルでも良かったのですが、せっかくなので、湯河原の温泉宿に宿泊することにしました。ただ物件を見るだけじゃなくて、ちょっと気晴らしに温泉も良いですよ。電車で15分ぐらいですからね。
物件探しの合間に小田原城に観光に行きました。初めて中にも入りましたが、まさか上まで全部階段だとは思わず、キツかった・・・。
内見の移動は基本的に不動産屋さんの車ではありますが、本当は全く見ず知らずの町なので、自分で最寄り駅まで電車で行ったり、バスを使ったりっていうことをした方が良かったのかもなって思ったりします。小田原の人たちは裏道も平気で使うので、全然正直どこをどう走ってるのかはわかりませんでした。
小田原の不動産屋さんは、だいたい小田原駅か鴨宮駅の周辺に集まってるので、内見自体はそんなに費用がかかるようなことはないです。
僕は結構即決派なので、ここが良いと思ったらその場で申し込む勢いのある男。いつもは3軒ぐらい見に行って気に入ったところにすぐ申し込んでいたのですが、今回は小田原駅エリアと鴨宮駅エリア、どちらも見てみたかったので2日で6軒ぐらい見に行きました。物件の良し悪しは当然ですが、不動産屋の担当者も僕にとっては大事なので、本当は小田原駅周辺の方が契約とかも楽でしたが、鴨宮の不動産屋さんの担当者が感じ良い人だったので、結局その人にお願いすることになりました。なので、小田原から鴨宮まで何回かカーシェアを使って往復したりしたので、そこでもいくらか費用がかかりました。
気に入る物件と家賃の話
東京にいるときは結構良い額(30万円弱)の家賃を払っていたので、多少高くても気に入る物件に住みたいなって思って、不動産屋さんにいろいろ条件は出したんですよね。一応、家賃10万、小田原駅徒歩15分以内、敷地内駐車場(有料でも良い)、ペット可、24時間ゴミ捨て可、マンションの高層階・・・とか。
そんな物件小田原にはないですよって言われましたわ。
じゃあ家賃15万ならある?って聞いたら、家賃上げても希望の物件はないと思いますって言われたの。まずね、ペット可が駅前エリアではほぼ無理。家賃上げてもないですよって。戸建てか、ペット可の分譲マンションですねって言われました。お試し移住で家買うなんて考えてなかったので、妥協できそうな条件である、小田原駅からの距離と、マンション住まいを妥協しました。
ご近所付き合い・ご近所トラブルが嫌なので僕は一戸建ては選択肢にない。できればマンションが良かったけど、マンション自体が小田原にはとても少ない。
今の家は、小田原駅まで歩けば30分、でも最寄り駅まで歩いても20分(利用したことはない)・・・。小田原駅まではバスで10分、自転車で10分、車で10分、みたいなところです。お家賃は予算を遥かに下回る8万円。広さは東京にいた頃の自宅+事務所とほぼ同じ広さの70平米弱。南向きの広いリビングがあって、ペット可で、敷地内駐車場(5,500円)、バス停まで徒歩2分で、4分歩くと別の路線のバスがあるっていう。多い時間は5~6本バスがあるので全然困らない。築年数は入居時で確か4年ぐらいだったかな。かなり新しいアパートでした。
ペット可を妥協したくなかったので、まぁ小田原の人からは久野で8万なんて高すぎるとか言われるけど、都内で8万の物件なんてオンボロワンルームだしって考えれば、激安!と思って住んでます。
駐車場は目の前だし、スーパーは徒歩5分、ドラッグストアも徒歩5分、コンビニも徒歩5分、だがセブンイレブンは徒歩15分!!動物病院も徒歩圏内。飲食店はあんまりないけど、なんとなく気に入って暮らしています。
田舎町なので、都内のように町を変えたりしても無いものは無いです。突然生えてきたりはしないです。最近駅前には高級マンションがポコポコ生えてきてますけどね!正直都心の良いマンションと変わらないぐらいの金額ですよ(笑)。良い物件だとは思いますけど、そこまでして小田原に住みたいです?冷静に考えてみて。「移住」とかで気持ちが高ぶってないか、よ~く考えてみてください。
高かった引越し費用
いざ引っ越しの見積もり。そこで予想だにしないことを引っ越し業者から言われるのです。
「小田原は翌日になります。」
え?本気で言ってんすか?80kmだよ?1時間半で着くじゃん?
通じません。とにかく小田原は、積み込みの翌日に荷降ろしと言われます。
となると、ホテルに1泊が必要になります。しかも、トラックの拘束が2日になるので、引っ越し費用がとんでもないことに!なんとあの大手から出てきた見積もりは4t2台で26万!!!え、一人暮らしですけど??
これは困った。今まで引っ越しには高くて6万ぐらいしかかかったことなかったので、目ン玉飛び出るかと思いました。小田原は遠いから10万ぐらいかなぁ・・・なんて思っていた金額を遥かに上回ること2.5倍!
そこで、別の方法を検討。大型家具だけ引っ越し屋に頼んで、宅配便で荷物を送ってしまうという方法。50箱x1,000円だったとすると5万円。悪くない。
もうひとつ、運転手付きのトラックをチャーターする方法。トラックまでとトラックからは自分で荷物を積み下ろしが必要ですが、見積もりを取ったところ、4万円と言われたので、それで細かい荷物を50箱分ぐらい送ってしまうことにしました。
で、引っ越し業者に家具を中心に積めるだけで良いからなんとか安く当日に行けないか、と言う相談をしたら、昔2回ほど頼んだことがある引っ越し業者が10万でやってくれると!神かな。
中野新橋にあるハトのマークの引っ越し屋さん!オススメ!(中野新橋にも住んでたことある)
小田原の方が物価が高い!
エアコン1台自前のものがあったのでそれを外して持っていって取り付けなければいけません。神の引っ越し屋さんが業者を紹介してくれて、5,000円で取り外しをしてくれました。それを持っていってつけて、小田原の業者につけてもらうと良いよ。東京から行くと交通費がすごく高くついちゃうから、向こうで業者を探しな、と業者さんが言ってくれたのでお言葉に甘えて。
が、しかし!!!なんと、小田原の電気屋、べらぼうに高い!!!神の引っ越し屋さんが紹介してくれた神の電気屋さん、1.5万円と往復の交通費とか言ってたんですよ。小田原に来てからいろんな電気屋さんに電話してみたんですよ。どこも4万とか言うの!高すぎ!!
田舎は物価が安いという勝手な思い込みから来るものだったのか、東京の電気屋がそういうんだからきっとこっちの方が安いはず、そんな思い込みが完全に裏目に出る。東京から業者に来てもらった方が安かった・・・。
4月だったので、夏までにエアコンつければ良いか・・・と思ってしばらく部屋に置いておいたんです。そんなとき、ふと「くらしのマーケット」を使ってみたんです。そしたら、なんと1.2万円で取り付けてくれるって人がいるじゃないですか!室外機を置くときに支えるとか持つのを手伝うとかそんなの全然やりますよ!ってことで、無事エアコンが付きました。
小田原はそれなりの規模の町ですし、だいたい何でもあります。が、やはり東京と違うのは、絶対数が需要も供給も少ないので、価格は高めってこと。東京からの交通費を払っても東京の業者に頼んだ方が良いこともあるんだな、と勉強になりました。
これは、安いものが良いとかそういう話ではなくて、地方都市の問題点なんじゃないかなぁと思ったり。イオンが出店してきたから商店街が潰れた、なんていう話と同じで、イオンができようができまいが潰れてただろうし、戦える力がなかっただけ。適正価格は果たしていくらなのかというのは僕は専門家ではないのでわかりませんが、東京の業者の3倍近い金額が果たして適正価格なのだろうか、とは思いました。まぁ他に選択の余地がなければそうなるんだろうけど、正直良い気持ちにはならなかったです。
大手とか東京の業者が小田原に進出してきたら潰れちゃうんじゃないの?って思うけど、人口(需要)が少ないから大手もなかなか進出して来ない、だから何も変わらない。まぁ何が正しいかはなんとも言えないので、この辺にしておきます。
移動の交通費と時間はバカにならない
引っ越しの前も後も、小田原と東京を物件を見に行くのも含めると、「内見」「契約」「鍵の受け取り」「引っ越し」「引き渡し」と5回往復。さらに僕の場合、東京の事務所を知り合いのところに移転することも同時に決めていたので、事務所の解約でもう1往復。
ロマンスカーで片道1,800円ぐらいなので、6往復で2万円強かかります。
プラス、細かい荷物を自分で運びたいものがあったので、レンタカーを1日借りて高速で新宿と小田原を往復したので、1.5万円ぐらいかかっています。
新幹線を使う場合は時間は短縮することができますが、ロマンスカーよりお高いです。僕は新宿駅までタクシーですぐの距離だったので東京駅まで行く時間を考えるとロマンスカーという選択でした。東京の東側に住んでる人や品川に出やすいエリアの人はもう少し楽かもしれませんね。
たかが80km、たかが1時間と思うと痛い目に遭います。6往復・電車が止まったら、渋滞したら、など考えるとかなりの時間と体力を使います。あと、夕方のロマンスカー(ホームウェイ)はとても混みますので、希望通りの電車に乗れないことも。
2時間近いけど、別にロマンスカーを使わずに急行とかでのんびり来ても良いですけどね。僕は電車は新幹線以外あまり乗りたくないもので。満員電車とかもう一生乗りたくない。
あとは、移動の日は外食なことが多いと思いますので食費がかかるのと、電車の待ち時間があったりするとカフェに入ったりすればお金が地味にかかります。
個人事業関連の手続きと費用
こちらはそんなに費用がかかるような手続きはありません。移転先の税務署に異動の届け出を出すだけだったと思います。ホームページを書き直したり、名刺を作り直したり、とかそういうことはありますが、さほどの費用も手間もかかりません。
小田原箱根商工会議所に入ったので、年会費だったか年貢だったか寄付金だったかがかかりますが、数千円です。
会社関連の手続きと費用
会社関連では、代表取締役の住所変更で1万円かかります。その他、銀行やら何やらに登記簿を出す必要があるので、登記簿費用が1,800円ぐらい。あとは電話を移転したのでその費用が数千円、というところでしょうか。
まぁどこに引っ越そうが金はかかるという話
僕は東京にいた頃、最初の家に6年ほど住みましたが、その後は1年前後で引っ越しをする引っ越し狂でした。なので、引っ越しには慣れてるし、手続きや業者の手配もスムーズにこなせる方です。が、小田原への引っ越しは今までの引っ越しとはだいぶ違いました。東京都から神奈川県に引っ越したというのもあるかもしれませんが、距離以上にいろいろと大変だったなぁと今となっては思います。
とはいえ、引っ越しは大変ですし、どこに引っ越そうが金はかかります。でも、それ以上に小田原に来て、心にゆとりのある生活、車ですぐに海にも山にも温泉にも行けてしまう生活を手にしました。それは、実際に引っ越してみないとわからないことだとは思います。
美味しいご飯、というと、正直東京の方が選択も多いし、好きなものを好きなときに食べられるかなと思いますが、新鮮な魚や野菜が食べられるのは間違いないです。
引っ越しの大変さを伝えたかったっていうか、逆にいくらあれば小田原に移住できるのかを知ってもらって、あぁこのぐらいのお金があればいいんだね、って思ってくれれば移住のハードルも下がるかなっていう思いつきでこのブログを書きました。
これとは別に、もっとざっくばらんに家賃とかも含めて、小田原での生活と東京で暮らしていた頃の生活をいろいろ比較したものも、そのうち公開しちゃおうと思っていますので、合わせてご覧いただければ。